森の中でコンサート&工作教室

2010年8月21日午前、八代町の稲山ケヤキの森で、今年もフルートのコンサートと工作教室が行われました。この日は青空に入道雲という、いかにも夏らしい晴天。気温もじりじりと上がっています。森の中は爽やかですが、熱中症には気をつけて、イベントを楽しみましょう。今年は親子連れ、約80名が参加しました。

参加者はまず受付をします。今年はプログラムに『おやつ作り』というのがあって、そのための小さなカップを渡されました。テーブルの上にはカットされたフルーツが並んでいます。桃、葡萄、スモモなど笛吹市自慢の特産フルーツを地元の方たちが持ち寄って下さいました。採れたての生のフルーツを自分のカップに好みで入れていきます。そこに、ゼリー液を流し込んでもらって、カップに蓋をして、氷の入った水の中に入れておきます。こうしておけば、コンサートと工作教室の間にゼリーが固まって、自分だけのおやつができるというわけです。楽しみだな~。

さあ、いよいよコンサートがはじまります。毎年、演奏に来てくださる3人のフルーティスト、植田理恵さん、安間由佳さん、西嶋優子さんがステージに上がります。森の中のコンサートは、音響設備を使いません。それでも澄んだフルートの音色は、森いっぱいに響きわたります。メロディーがケヤキの梢をやさしく震わせます。「涙そうそう」とか、「崖の上のポニョ」とか、みんなの大好きな曲を演奏してくれます。ハンドベルや竹でできた「ギロ」という楽器を使ったり、子供たちがフルートを演奏したりとコンサートはとっても盛りだくさん。最後は結婚式の歌を演奏してくれました。今年の4月、「旬感ネット」が主催した花鳥山の結婚式でも演奏してくれたあの曲です。あの時、満開の桃畑を包んだ幸せなメロディーが、ケヤキの森にも響きわたりました。自然の中で聞くフルートは、本当に素敵。明るくて、優しくて、美しくて…。清々しい気持ちにさせてくれました。

コンサートの後は、工作教室です。今年は竹を使った『チャカポコ剣玉』を作ります。実は、数日前、稲山ケヤキの森連絡協議会のみなさんが、笛吹市役所八代支所の裏に生えている竹を切って、今日のために準備をしてくれていました。猛暑の中、皆様、ありがとうございました。

さあ、その竹を使って、剣玉作りです。八代支所地域課の職員の方が、作り方を教えてくれました。みんな、お父さん、お母さんと一緒に鋸を使って竹を切ります。一見すごく堅そうに見える竹ですが、上手に鋸を使えば、案外ザクザクと切れていきます。細かい突起部分は、小刀を当てて、縦に割ります。竹筒の口に少しだけ小刀の刃をくい込ませて、金槌で叩くと、おもしろいように竹がスカッと割れます。「竹を割る」とはまさにこの事。この感覚は、体験してこそ知ることができましたね。ささくれにやすりをかけて、錐で穴を開けて紐を通したら、チャカポコ剣玉の出来上がり。すべすべした竹の感触は気持ちが良いし、竹どうしがぶつかる時のカコンという音も心地よいです。剣玉は慣れてくるまでは、ちょっと難しいけど、みんな夢中になって練習してました。最後に程よく固まったゼリーをもらって終了。手作りゼリーにはおいしい生のフルーツがゴロゴロ入っていて、とっても贅沢。冷たいのどごしが、暑さを忘れさせてくれました。

ケヤキの森のコンサート、今年も楽しかったです。主催して下さったケヤキの森連絡協議会のみなさん、ありがとうございました。ケヤキの森は現在、チビタマ虫の被害にあっていて、ちょっと元気がありません。でも元気を取り戻すために、森も、森に携わっている人たちも、一生懸命がんばっています。みなさんも、こんな素敵なケヤキの森に、また遊びに来てくださいね。(取材:さっさ)

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