旬を彩る絵手紙教室

春日居福祉会館で活動する「春日居絵手紙教室(22の会)」

2012年1月某日、春日居農産物直売所で取材中に「ツイッターの方ですよね?」と声をかけられました。その方は私のtwitterを見てくださっていた春日居町在住の萩原さんでした。春日居農産物直売所にいつも飾られている絵手紙、実はその絵手紙を書いていらっしゃる方でした。偶々絵手紙を届けていた時に遭遇したのです。そのようなミラクルをきっかけに、萩原さんが参加する絵手紙教室を取材してきました。

春日居絵手紙教室は、境川町の竜澤友子先生の指導の下で開かれています。竜澤先生は春日居町に4つ、山梨市に1つ、境川町に4つの計9つの教室を持っています。その他に「やってみるじゃんふれあい・いきいきサロン」でも絵手紙教室を行っています。今回取材した「春日居絵手紙教室(22の会)」は、毎週木曜日に春日居福祉会館で開かれています。なぜ“22の会”なのかというと、平成22年から活動しているからだそうです。生徒さんの参加されたきっかけは様々です。教室に長く通う生原さんは、笛吹市民講座の絵手紙教室を受講した時に竜澤先生に出会い、その縁で“22の会”に参加されました。今年で2年目になる萩原さんは、“22の会”の基盤となるいきいき教室に通っていた友人に誘われ、通い始めました。

竜澤先生は地球・絵手紙ネットグループの会に属しています。絵手紙とはその名の通り「絵が描かれた手紙」のことです。ただペンと絵の具を使って描くのではなく、使用する道具も様々です。竜澤先生の教室ではピグマペン・ダーマトグラフ(鉛筆削りいらずの紙巻型の水性色鉛筆)・割り箸や爪楊枝・筆などで描きます。下書きせずに筆で書けるようになるまで早い人で1年はかかるそうです。

鉛筆で下書き

ピグマペンで直接描く

爪楊枝で細い線を描く

割り箸を使って太く描く

下書きせず、筆を使って描くのはベテラン!

そして顔彩で色を付けます。顔彩とは日本画などで使われている染料で、アクリル絵の具と違って固形の水彩絵具です。色も透明型淡彩色で水をつけた筆で溶かして使います。竜澤先生は色を塗るとは言わず、「色をのせる」と言います。絵手紙は模写するものではないので、様々な色の種類の顔彩から、好みの色を使用します。作品には必ず落款を押します。生徒さんが使用している落款はどれも先生の手作り!市販の物より消しゴムで作った落款の方が朱肉の薄れ具合も丁度よく、手作り感が作品により深みを出しています。

先生から細かな指導を受けます

色を塗るのではなく、「色をのせる」

最後に落款を押して完成

先生の手づくり判子

大きさも様々でかすり具合がまたいい感じです

モデルとなったおひな様

孫の夢芽(ゆめ)ちゃんにむけて、これから言葉を書きます

絵を描き終えたら、最後に言葉を書きます。絵手紙ですので渡す相手への思いや言葉をのせます。絵手紙を描く中で一番時間のかかる作業です。手紙の場合はすぐに書き出せますが、限られたスペースの中かっこよく、素敵な言葉を書こうとすればするほど長い時間悩むそうです。

直売所に飾る作品は先生がレイアウトします

全員で9名となる“22の会”は、年間を通して定期的な展示会や春日居で行われる菊の散歩道などのイベントで作品を展示しています。直売所には、季節の野菜や花とイベントをテーマにした絵手紙を届けています。そもそもの始まりは、直売所へお客さんが送ったお礼の絵手紙が店内に飾られていたのを見た萩原さんと直売所スタッフとの会話からでした。直売所での展示は昨年の7月から始まり、夏には桃やぶどうなどの夏の果物・夏野菜、秋は紅葉した葉やきのこ・栗、冬はクリスマスや節分・ゆずなど、今日まで様々バリエーションのパネルが飾られています。毎回教室が開かれた後、生徒の萩原さんや先生が直売所へ直接届けに行きます。今回は桃の節句のおひな様や春野菜や果物、山菜でした。直売所スタッフだけでなく、直売所を利用するお客さんたちも毎回どのような絵手紙が届くのか楽しみだそうです。

展示のきっかけになった萩原さんと直売所スタッフの山本さん

この日“22の会”のみなさんが取りかかっていた作品は、3月23日から26日まで開催される「第6回絵手紙展」で展示されます。この展示は、竜澤先生が持つ絵手紙教室全9クラスの展示会です。会場はギャラリーさかいがわ(境川総合会館)です。日頃の作品を是非ご覧下さい。(取材:ミーシャ/2012.2-3)

第6回絵手紙展の詳細はこちら

「春日居絵手紙教室(22の会)」の皆さん

春日居農産物直売所 利用データ

◆住所:笛吹市春日居町桑戸817-1

◆電話:0553-20-2211

◆休業日:火曜日(第1・3・5) ※桃の出荷時期は無休

◆営業時間:9:30~17:00 (桃の出荷時期は9:00~17:30)

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